大学病院 通院記録 2014/8/7

記録します。長いです。

2014/8/7(木)はれ 
11:00~お預かり

その前に問診
3週間試したリリカ(25㎎)について
一日二回 一回半分 これは最低量でのお試しでした。

使った感想をご報告
スクラッチングはまだあるが程度は軽くなった。
って感じです。
夜、寝る時などにカイカイ、グズグズ、カミカミが始まっちゃってなかなか寝ないってのはなくなりましたが、
起きた時、のび~んと伸びした後、むにゃむにゃしながらカイカイ、カミカミが始まっちゃう。
でも、お薬飲んでた方が落ち着いてる時間が多い気がします。
だから飲んでた方がいい事はいい!

そして、全身麻酔のリスクについての説明を受けて同意する。


5時間後の16:00
ミレル無事に帰還!
まだ目が半分しか開かないし、ヨタヨタ歩いてたけど
再会時はう~う~起こって顔を舐めてきました。
良く頑張りました!


画像診断を受ける
ミレルの画像との比較対象に正常な子の画像が用意されていました。
比べると一目瞭然、ミレルの小脳はぎゅうぎゅう詰めになっていました。。。
画像UPしますね~。。
苦手な方は見ないで下さいね。

ミレちゃんの脳です。
←鼻の方  首の方→(ミレちゃんを縦に切った画像です)
image00.jpg


説明付けますね。
image2_20140809235510e3f.jpg
大脳と小脳の間には隙間があるのが正常なのに、ミレルは隙間がない。
小脳は通常丸い形をしていて脳幹の間にはくさび形の隙間があるのに、ミレルは隙間ない。
とにかく頭蓋骨のサイズより脳が大きいのか、脳のサイズより頭蓋骨が小さいのか、どちらにせよミレルの小脳のところはぎゅうぎゅう詰めな状態になっているのです。
ミレルは中度のキアリ奇形だそうです。
そして脊髄に白っぽくなってる部分は脊髄空洞症(SM)に、なりかけてる状態です。
これはミレルがまだ2歳前で若いからで将来は空洞症になるだろうと言われました。


そしてもう少し腰の方まで写ってる画像を見てみると
image3_201408100024447f2.jpg
脊髄の中に白い線が見えるでしょうか?
正常な子は段々細くなり消えるのですが、ミレちゃんは腰の方まで線が続いていました。
これは脊髄空洞症の子の特徴だそうです。

ではどうして空洞が出来てしまうのでしょう?
それは小脳がぎゅうぎゅうで余裕がないので頭蓋骨の穴からはみ出してしまい、それによって脳の中から脊髄に流れるお水がスムーズに流れなくなります。正常な子はつねにお水が流れているのですが、ミレちゃんの場合は流れが止まって水が溜まって、何かの拍子にピューっと流れる。また水が溜まって何かの拍子にピューっと流れる。これを繰り返してる間に空洞になってしまう。と考えると分かりやすいと説明を受けました。
空洞になった箇所にはお水が溜まって脊髄を内側から圧迫するために様々な神経症状が出ます。
ミレルも今は空洞症のなりかけですが5歳6歳くらいで空洞化してしまうのではと言われてしまいました。
神経症状の出方は個体差があり、痛みが出る子もいれば、麻痺が出る子もいる、また症状が軽くほとんど症状が出ない場合もあり、ミレルが将来どうなるか分からないのです。




先生の説明でお分かりの通り、ミレルはキアリ奇形が原因で脊髄空洞症になっているという事になります。
キャバリアの80%はキアリ様奇形(キアリ奇形:CM)で6~7歳で症状が出る子が多いと言われています。
ミレちゃんは症状出るの早い(T_T)
キアリ奇形について分かりやすく書いてある文をコピペしますね。

8/10追記:出展を明記しておきます。
埼玉動物医療センターこちらの中にあったキアリ様奇形より

***********
キアリ様奇形とは、人間に見られる先天性奇形によって起こるキアリ奇形のうち1型に類似した奇形が犬で多く認められる事が近年解明され、その疾患に対する呼び名です。
後頭骨形成不全症候群(Caudal Occipital Malformation Syndrome: COMS)と呼ばれることもあり、小脳の一部が頭蓋骨の穴から滑り出して脳幹を圧迫してしまうことで脳脊髄液の流れに変化を起こし、脊髄内に異常な液体貯留(=脊髄空洞症)を起こし、様々な臨床症状を起こす疾患です。
小脳と脳幹が収まっている部分の頭蓋骨(=硬い容器)の大きさが豆腐のように柔らかい内容物に対して少し小さすぎる事が根本的な異常ではないかと考えられていますが、詳細な病態生理学は現在活発に研究が進められており、未だ解明されていません。
キャバリアキングチャールズスパニエル(CKCS)が特に有名ですが、それ以外の小型犬種でも珍しくありません。
また、キアリ奇形以外の原因でも脊髄空洞症が起こる事があるため診断には注意が必要です。

一般的に若い頃に発症することが多く、痛み、側湾症、ファントムスクラッチと呼ばれる片耳や肩の辺りを継続的に掻く行動異常などが非常に多く認められます。
キアリ様奇形を持つ動物は脳室の拡大、脳幹の形状異常に関連していると考えられる脳梗塞などを起こすことも知られており、それらによる痙攣発作や急性の脳障害などを起こす事もあります。
本症を持つ患者のうち約75%は次第に症状が悪化することが知られています。

診断には病歴と神経学的検査が基本になりますが、MRI検査が必要です。
ただし、臨床症状を伴わない動物でもキアリ様奇形がMRI上は認められることがありますので、診断は注意深く行わなくてはなりません。
また、本症に併発して他の先天性奇形が認められる事も珍しくないため、場合によっては全体像を把握するためにCT検査なども必要になります。

英国のDr. Rusbridgeらのグループは非常に活発に本疾患を研究されていますが、臨床的に正常な555頭のCKCSのうち12ヶ月齡で25%、6歳齡以上では70%以上の犬でMRI上は脊髄空洞症が認められたとの報告があります。
これは、年齢と共に脊髄空洞症が増加、進行することを証明していると共に画像診断で異常があっても臨床的には全く正常な犬が沢山いることを証明しています。
また、別の研究では首のみならず腰にも多くの犬が脊髄空洞症を起こす事が報告されています。(Loderstedt_2011_Vet J)
臨床症状と画像上の異常の両方を十分に理解して注意深く診断を下す必要がありますので、神経科専門医へのコンサルタントが勧められます。

1) 内科的治療:小脳による脳幹の圧迫や脊髄空洞症による痛みや不快感を軽減するために内服薬を使用します。
2) 外科的治療:後頭骨の一部を除去し、小脳による脳幹圧迫を軽減します。
約80%の患者で症状の改善が期待できますが、数年かけて徐々に症状が再発することもありますので長期的な予後は要注意です。
Rusbridgeらによる小規模研究では約50%の患者に再発が認められたとの報告があります。
近年、神経外科医によっては再発を防ぐために後頭骨の一部を除去した後に骨セメントと特殊な金属インプラントを用いて人工的に少し大きい頭蓋骨を形成する場合がありますが、長期的な成績は今後の研究で明らかにされる必要があります。

様々なキアリ様奇形の症状の中で、疼痛は最もコントロールが難しい事が知られており、手術や神経原性疼痛に効果のある薬を併用しても疼痛はなかなか改善しないことがあるため要注意です。
これには、脊髄内において痛みを伝達する物質の分泌に変化が起こっている事が関与しているとの報告があります。
本疾患はこれから解明されなければいけないことも多く、研究成果によっては今後治療方法などが変わる可能性があります。
**************

このように書いてある通り、治るどころか進行してしまう病気です。
そして特効薬もありません。
ミレルの飲んでいるリリカやガバペンはキアリ奇形や空洞症によって起こる神経症状を和らげるために飲んでいて、根本的な部分には何もアプローチしていない訳です。

では手術はどうなの?
従来の手術は小脳の後のとこ頭蓋骨の骨を切除して(切りっぱなしです)スペースを作ってあげるという物。
しかし80%の確率で、一時的に良くなるものの1~3年で再発してしまうそうです。
何で再発しちゃうかというと、切りっぱなしの部分にまた癒着などで硬い骨の代わりになるような物を形成してしまいまたぎゅうぎゅうになってしまうからだそうです。

そこで最近の手術は切りっぱなしのとこに硬い物が出来ないように、そこに人工の少し大きい頭蓋骨を作ってあげるという方法が出来たそうです。
ただ、これは最近になって出来るようになったので再発率が出るまでの長い経過データが少ないそうです。
なので再発率の%は分かりません。

先生は今の段階で積極的には手術を勧める事はないとおっしゃっていました。
すぐに決められることではないし、費用もかかります。
それに、手術しなくても重い症状にならないまま一生を終える可能性もあるからです。

しかし!
手術するなら時期の問題があります。
進行して重い症状が出てから手術しても、それ以上良くなる事はないからです。
進行を止める事はできても、悪くなってからじゃ遅いって事なんですね。
なので、手術をするなら、ミレルにとっては今なんですよ。

そんな話されちゃね。。。悩みますよね。。。



まぁ、先生のおっしゃる通り、すぐに決められることではないし、
今は内科的治療を進めていきます。
ミレルが今飲んでいるリリカ。先生はガバペンもリリカも副作用はほとんどないです。
と、ひとまとめに考えてるようでした。
どっちも同じだけど違いは一日2回か、3回かの違いだと。
だから飼い主のライフペースに合わせて選べばいいと。

副作用でACEI(僧房弁閉鎖不全症で飲むお薬です。キャバなので将来飲む可能性があるので)との併用で血管浮腫があるとか心配な点を聞いてみたら
人間の場合のごくまれな副作用なので心配ない。と言われました。

なので、今、一回半分(一日2回)飲んでるリリカを
一回1錠25㎎(一日2回)に増やす事にしました。
これがMaxの量です。

じゃ、これでもどんどん進行して行ってしまったらお薬増やせないじゃん!
そうしたら、ガバペンに変えてみる。
それがダメならNSAIDs(非ステロイド性の鎮痛薬)
それがだめならステロイド
または脳圧を下げる効果のあるグリセリン
というように色んなお薬で副作用を最小にしつつも効果のあるものを探してコントロールする。
そんな感じになるでしょう。との事でした。

今からグリセリンを予防的に飲ませるのはどうですか?と聞くと
先生は「グリセリンはお呪いみたいなものだから」と。
効果はハッキリいって別にって感じなんだと言ってました。
でも、無害なお薬なので始めてもいいです。
飲ませるなら薬局でも普通に手に入るお薬なので様子見て始めても良いですよ。
ミレルの場合、お水で倍に薄めて6ml。
飲ませる前後1時間は絶水。尿量が増える。脱水には注意。

普段の生活で特に注意する点はないが首輪でのお散歩はやめる事。
くらいだそうです。

そんな感じで診断を聞き終わりました。


そうだ、先生に聞いてやっぱりこれって大きな問題なんだなと思ったことがあります。
ミレルは成長期に劣悪ブリーダの元にいて栄養失調でした。
赤ちゃんの時にちゃんと栄養を取れなかった事が原因で頭蓋骨が成長しなかったりするのかな?と聞いてみました。
すると先生は「それは全く関係のない事です。これは完全なる遺伝によるものです」と。

皆さん、考えてみて下さい。
キアリ奇形の遺伝子を受け継いで生まれてしまった子は
どんなに良い環境で育ててもキアリ奇形になってしまうんです。
キャバリアにはもう一つ、僧房弁閉鎖不全症という遺伝疾患も多い犬種です。
キアリ奇形も僧房弁閉鎖不全症もキャバリアのほとんどに発症すると言われていますよね。
健康なキャバリアっていったいどれくらいの割合なんでしょう?
もしかして健康なキャバリアは絶滅危惧種になるくらい少ないのかもしれません。

病気にならない子なんていないとは思います。
でも遺伝性の病気は、その遺伝子を継承しないようにすれば起こらない事なんですよね。
大好きなキャバリアなのに、キャバリアを愛してる人間が病気のキャバリアを作ってしまってるんですよね。
イギリスではブリーダーにMRIによるスクリーニングを始めているとの事ですが、日本でも絶対にするべきです。
そうしなくちゃ病気で苦しむキャバリアが減る事はありません。
病気になったから捨てられてしまう場合もあります。

ブリーダーさんはもちろんですが、家庭犬の繁殖もきちんと検査を受けて花丸もらった子でないとしちゃいけませんよね。
キャバリアの未来が明るくなるようにと願うばかりです。

そして、私たちは目の前にいるミレルにとっての最善をみつける為にもっと勉強するし努力もします!
昨日までは画像のミレのぎゅうぎゅうの小脳を見て可哀想で辛くなっちゃうし、この先痛みや麻痺が起きたらどうしようと不安になったり、どうして100%治りますっていう手術がないのよ!手術費用だって我が家の財政では厳しいのが悲しい。でもミレルの一生分のお薬代だと考えたら安いもんだ!でも簡単に決めれないし。お薬ずっと飲んで本当に大丈夫なのか。とか、とか。。
ネガティブに考えちゃってて頭グルグルしてました。

でも、今日は午前中涼しくてお散歩で楽しそうにしてるミレルを見て、帰ったらお風呂に入りたそうだったから入れてあげると気持ちよさそうにうっとりなって。
そんなの見てたら本当に幸せな気持ちになりました。
この先もずっと幸せでいられるように♪



















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Category: 病院

コメント

No title

うぬ・・・
キアリ奇形、遺伝性の大変な病気なのね

ずっと読ませてもらって、ただただ重い症状が出ずに現状維持できることを願うのみです。

ミレちゃん、ちっちゃな体にいっぱい大変なものを背負って生きてるんだね。
涙が出ます。
幼犬期に辛い経験した分、いっぱいいっぱい楽しい思いして幸せになって欲しいなぁ。
病気は辛くかわいそうだけど、
チェリーちゃんちの子になれたこと、つくづくよかったと思います。

無力なセリーヌですが、心からミレちゃんの幸せ祈ってます。
ミレちゃん、ゆめ&みるもお空から見守ってるよ。

2014/08/10 (Sun) 13:44 | セリーヌ #- | URL | 編集
No title

セリーヌちゃんの言うとおり、ミレルくんはチェリーちゃんち子になって本当に幸せなんだなぁ~って思ったよ

かいるもはじめて心臓さん検査で診断が付いたのが2歳の時
手術は開胸でできるけど、当時はカテーテルがないって言われてた
その手術自体もリスク大きすぎるしね
お薬も今飲んでるのが効果なくなったらあと1種類しかない(それも一時期手に入らないって言われたし><)
今はとっても元気にお散歩してるけど、いつ何があっても不思議ではない状態が続いてます
でもね やっぱり普通に日常生活ができるから・・・毎日かいると一緒にいられるのが幸せ♡

病気持ってるといつも気にしてなくちゃいけないし、いろいろ制限が必要だけど、それでも一緒にいられるのは幸せだよね~

たくさん思うところがあると思うけど、かいるはかいるだし ミレルくんはミレルくんだものね
あまりネガティブにならず楽しみながら病気ともお付き合いしていくのが良いと思うよ


畜犬業界については・・・ヴィクトリア学生の時から(・・?(・・?(・・?なことが多すぎて
ま、そんなこんなもあって あえてショーの世界には入らなかった
日本の畜犬業界 犬の先進国(?笑)からみたら本当にひどいんだよ

2014/08/11 (Mon) 15:00 | ヴィクトリア #8gfOIHpU | URL | 編集
コメントありがとうございました

☆セリーヌさま
セリちゃんとゆめちゃんみるちゃんが応援してくれれば百万力だよ~!
私も同じように考えています。
このまま重くならなければいいなと。

動物の医学も日々進歩しているから新しい情報をキャッチして勉強します。きっとミレルの為になる事もあると思うから頑張るよ!




☆ヴィクトリアさま
そうだよね。かいるくんも。
始めてかいるくん抱っこした時、鼓動がザラザラしてたの覚えてる。ピンちゃんは6歳ごろだったけど、かいるくんこんな小さなうちからって。
それからお薬とおまく付き合って維持してるかいるくん本当に偉いよ。膵炎も乗り越えて!
ミレルも早期発見なんだもん。頑張らなくっちゃね!

本場英国でも、ショーのせいで犬本来の姿を変えてしまい、様々な病気が出ているよね。
BBC放送の「犬たちの悲鳴 ブリーディングが引き起こす遺伝病」という番組で(日本ではNHKで放送)キャバリアがキアリ奇形についてフューチャーされたの。今、ガイドラインが出来てMRIによる親犬の振り分けが行われ始めたんだよ。
日本にもガイドラインが出来て病気の子がいなくなるようになるといいよね。 

2014/08/11 (Mon) 23:03 | ♪チェリー #7WSMv.uY | URL | 編集
辛いですね!

経過を読んでいて本当に辛いですね
人間は本当に罪深い!全ては人間のエゴからのはじまり…。
命には限りがあるけれど、とにかく穏やかにと祈ります

2014/08/12 (Tue) 00:11 | ガンバ・バーバ #GmdPhbHM | URL | 編集
コメントありがとうございます

☆ガンバ・バーバさま
ご心配おかけしてしまってすみません。
でもミレはお薬で症状がとても落ち着いています。
今後を考えると不安もありますが、医学の進歩にも期待しつつ、現状維持頑張ります!

2014/08/12 (Tue) 16:05 | ♪チェリー #7WSMv.uY | URL | 編集

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